「その仕事、是非私にやらせてください!」
「きっと私ならお役に立てる事もあるかもしれません!」
こんなドラマみたいなセリフを40年間生きてきて1度も言って事がありませんでした。
しかし、どうしてもその仕事がしたくて、生まれて初めて「その仕事、是非私にやらせてください」と言いました。
何の仕事かと言いますと
職場のため池の水を抜いて、そこに住んでいる魚を網で捕獲する!
「…………….」
他の部署の仕事でありますが、偶然、ため池の水を抜く話を聞いてしまい、思わず言ってしまったのです。
更に
「ザリガニを獲るのも得意でした。ザリガニは後ろに下がるだけだから簡単といえば簡単ですが」
と小さく主張しましたが返事はありませんでした。
「職種変えたら?」とか言われたら困るので、それ以上アピールするのはやめておきました。
兎に角、そんなこんなで、お手伝いをさせてもらう事となりました。
ため池の水を抜く
そして、ため池の水を抜く日がやってきました。
業者さんがため池の水をポンプで抜いています。
少し水が抜けたところでため池を見ましたが、魚の姿が見当たりません。
魚いないんじゃないか?疑惑が浮上しました。
目を凝らして見るとメダカが2〜3匹、可愛く泳いでいます。
網でメダカをすくったり、時たま見つかるフナを網ですくって水槽に入れては満足していました。
楽しいな♪
段々、水が抜けてきました。
私の他にも4〜5人ほど魚を網ですくっています。
更に水が抜けてきました。
魚は隅っこにいるから〜
隅っこを網ですくっただけでフナが入るようになりました。
楽しいな♪
隅っこを網ですくっただけでフナが2〜3匹入るようになりました。
あれ?結構魚いる??
あれ?結構魚いる??
そう思った頃から雲行きが怪しくなってきました。
すくっても、すくっても、すくっても、すくっても、すくっても
フナ、フナ、フナ
フナ、フナ、フナ
フナ、フナ、フナ
フナ、ヤゴ、フナ
フナ、メダカ、フナ
ヤゴ、フナ、フナ
フナ、フナ、フナ
フナ、フナ、フナ
フナ、フナ、フナ
フナ、フナ、フナ
フナ、ヤゴ、フナ
2741(フナヨイ)
隣の若い男性が「あれ?いつの間にか作業化してない?」とつぶやいています。
このため池の何処にこんなにフナいたぁ?と、叫びたくなるほどフナだらけです。
ひたすらフナをすくいます。
腕が棒のようになってきて………
フッと時間を見ましたら、勤務時間を10分ほど過ぎていて、魚の捕獲を終了しました。
帰路の運転でハンドルを握るのが辛かったです。
腕が笑っていました。
こんなの生まれて初めてです。
「その仕事、是非私にやらせてください」とアピールした結果….
「その仕事、是非私にやらせてください」とアピールした結果….
イヤっていうほど、フナが捕獲できました。
自分が人生で捕まえるであろうフナは今日1日で全部、捕まえました。
今日はよく眠れそうです。
フナの夢を見そうです。
皆様もよい夢を………..
子どもにフナを捕まえた話をしたら
子どもにフナを捕まえた話をしたら
「食べるの?」
と、一言、質問がありました。
「食べません!」